最近呆れた貸しサーバ業者
最近、「商材がどーのこーの」だの「アフィリエイトがあーだこーだ」だの
「無料レポートがなんたらかんたら」だのといった spam が増えた。
その都度、財団法人日本データ通信協会に情報提供しているのだが、それだ
けで営業停止などの行政処分が下されるわけではないから、spam は減らない。
ま、それは、しかたがない。
送信サーバの素性がはっきりしている spam については、そのサーバを管理
する業者に、対処依頼を送っている。
多くの業者は、spam 送信者に対し、利用規約違反などの理由で利用停止な
どの措置をしてくれているようである。
おかげで、“いたちごっこ”的ではあるものの、まっとうな業者を経由する
spam は、減りつつある。
ところが、中には、わけのわからない業者もいるようなのだ。
以下は、私とその業者との間のやり取りの要約である。
私:
spam が配送された。対処してほしい。
業者:
以下について確認したい。
1 そのメールマガジンの配送登録をしたことはないか。
2 そのメールマガジンが配送された理由として思い当たる点はないか。
私:
1 ない。
2 ない。そもそも、spam がなぜ配送されたかなど、受信した側にわかる
わけがない。送信者に聞いてほしい。
※ そもそも、思い当たる点がないから spam として報告しているのである。
業者:
送信者より、お客様(私のこと。以下同じ)のメールアドレスに対する配
送を停止する処置をしたいので、お客様のメールアドレスを知らせてほしい
との連絡があった。お客様のメールアドレスを送信者に知らせてよいか。
私:
よくない。spam 業者の利用を禁止する措置だけで解決するはず。
※ spam 業者の真の目的を理解していないのか。
業者:
送信者より、そのメールマガジンは、spam ではなく、正規に登録された
利用者に配送しているとの連絡があった。
※ 当然である。spam 業者が「私は spam 業者です」などと正直に名乗るわ
けがない。
弊社でも、spam ではないと判断した。
従って、第三者によるイタズラ登録などの可能性が考えられる。
私:
第三者によるイタズラでメールマガジンの配送登録が成立してしまうよう
ないい加減な業者に利用を許してはいけない。
業者:
お客様のメールアドレスを送信者に知らせることにより、今後の不正登録
を防ぐことができる。
私:
私のメールアドレスへ配信しようとしているメールマガジンは、全てブロ
ックせよ。
もちろん、送信者に、ブロックしている旨を伝えないでである。
業者:
そのメールマガジンの最下部にある配送解除のリンクをクリックしてみた
か。
> 私のメールアドレスへ配信しようとしているメールマガジンは、全てブ
> ロックせよ。
> もちろん、送信者に、ブロックしている旨を伝えないでである。
そのような処置は、弊社ではできない。
メールマガジン送信者が使用している配送スクリプトがどのようなもので
あるかを、弊社では把握していないので、詳細はわからないが、第三者によ
るイタズラ登録であるかどうかの判断は難しい。
※ このあたりで、呆れ始めた。
私:
spam 業者の横行を防ぐため、メールマガジンの配送の登録は、以下の手
順で行なわれるべきである。
・ 登録申請があったら、申請者に対し、配送可否を再確認する。
・ 配送可との回答があれば、配送を始める。
・ 回答がなければ、配送をしない。
重要なので、間違えてほしくないのだが、「配送拒否の回答がなければ、
配送を始める」ではいけないのである。
ネットワーク資源を提供する者の義務として、この程度のことは、利用規
約に明記し、違反する者に対しては、直ちに、ネットワーク資源の利用を禁
止するべきである。
> そのメールマガジンの最下部にある配送解除のリンクをクリックしてみ
> たか。
そんなことをすれば、メールを受信できて読めているということが spam
業者に知られてしまい、メールアドレスの転売を助長することになり、spam
の増加にしかつながらない。まさに、spam 業者の思う壺である。
※ 本来、「釈迦に説法」のはずなのだが。
業者:
利用規約およびwebサイト上に記載するよう検討する。
※ ここで、一応、安心しかけたが・・・。
前に伝えたとおり、弊社は、そのメールマガジンは、spam ではなく、正
規のメールマガジンであると判断しているので、配送解除のリンクで配送解
除処理をしてほしい。
※ 一気に脱力。